日本人のじゃんけんは速すぎる! 意外と知らないアメリカのじゃんけんとの違い
お久しぶりです、アメリカ出身のブリタニーです。何かを決めるとき、どんなゲームを使いますか? 日本では「じゃんけん」が一般的ですよね。アメリカでも、このゲームはどんな子どもでも知っています。この簡単なゲームに慣れているのに、日本人についていくのはどうしても難しいと思います。
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日本とアメリカのじゃんけんの違い
長年日本に住んでいるにもかかわらず、私は日本で「じゃんけん」がどのように行われているのか不思議に思っています。社交辞令でよくわからない冗談を笑うようなもので、何が何だかわからないまま何度も手の動きをなんとなく合わせて、じゃんけん大会に参加してきました。
アメリカでは1対1で勝負することが多いので、勝敗を決めるために一旦立ち止まって1組の手を見る時間と流れに慣れています。
しかし、日本人の集団になると、大人数の手を見て勝敗を決めるので、とてもついていけません。「最初はグー、じゃん、けん、ぽん」の間が短すぎて、動きも私には速すぎます!ある時、毎回グーを出して大勢相手に勝ったこともありましたが、パーかチョキかを決めるリズムに間に合わなかっただけです。
そもそもなぜ「イシ」ではなく「グー」なのでしょうか?「ハサミ」の代わりに「チョキ」?「パー」は「ペーパー」とは関係ありますか?日本語を外国語として習った私にとっては、そのようなことでよく引っかかってしまいます。
アメリカでも同じゲームをしますが、グーチョキパーそれぞれの名前は通常のアイテムの名前と全く同じです:「グ―」は「Rock」、「チョキ」は「Scissors」、「パー」は「Paper」です。ただし、地域によって順番が違います。私は 「Paper-Rock-Scissors 」と言って育ったので、他のアメリカ人が 「Rock-Paper-Scissors 」と言うと奇妙に聞こえます。
また、語尾に単語をひとつ付け足し、その単語を言う瞬間に手を出す傾向があります。これはアメリカではとても一般的なことのようです。具体的には、「Go」と「Shoot」が最も使われているそうです。「Paper-Rock-Scissors-Go」、「Rock-Paper-Scissors-Shoot」、あるいはその他の組み合わせです。「じゃん・けん・ぽん・ゴー」みたいな、日本人にとっては、不自然なリズムになりますね。でも、私の耳と筋肉に刻まれているタイミングは、「ゴー 」とか 「シュート 」という言葉の時だけに準備ができています。
他のほとんどの国にもこのゲームはあるようです。「紙」「石」「はさみ」は、数える言葉や余分な言葉を加えても、ゲームの名前も、始めるときの言葉も、自国語で簡単な名前を使っている国が多いようです。アイテムの順番は国や言語によって異なることが多く、英語圏でも大きく異なることがあります。もし私がオーストラリアに行って、「Scissors-Paper-Rock 」の 「Rock 」のタイミングに選ぶ準備をしなければならなかったとしたら、とても戸惑うでしょう。日本のリズムに合わせない場合と同じく、常に「グ―」を出すことになるでしょう。
しかしながら、日本ほどの長い「最初はグー、じゃん、けん、ぽん」唱え方と、「あっち向いてほい」の続き、また、出し方を大げさにすることや、芸妓さんがお茶屋遊びでもっと長い、もっと複雑な唱え方を使うことは、日本独自の文化でしょう。
私にとってこれは子どもの遊びなのに、「日本人はよっぽどじゃんけん好きですね」と思ったことがあります。
じゃんけんは今では世界的な遊びとなっていますが、これは日本のおかげでもあります。中国発祥の遊びではありますが、江戸時代には日本全国で大流行していたそうです。明治時代に日本が西洋諸国と交流するにつれて、この文化は徐々に世界各地に広まっていきました。アメリカでの最古の記録は1910年代です。一見、どこにでもありそうな単純な遊びのように見えますが、結局、広まったのは日本文化の一部を簡略化したものでした。じゃんけんはもともともっと複雑だったことが、ほんの最近わかってきました。
アジア由来の選び方
私が複雑だと思うもうひとつの日本文化は、あみだくじです。
14歳の時にアニメで初めて見ました。晩ご飯に何を作ればいいかを決めるために、主人公が紙に書いた迷路に指を沿って、最終的に選択肢にたどり着きました。当時の私には、キャラクターが温泉に行ったり、制服を着たり、おにぎりを食べたりするのと同じくらい異質なものでした。アニメを通して新しい文化を積極的に受け入れようとしていたのですが、あみだくじのシーンに戸惑い、あまりにも訳がわからなかったから理解しようともしなかったのです。
最近また「あみだくじ」、この言葉に触れ、当時と同じように戸惑ったので、その使い方についてもう少し勉強してみました。アメリカでは見たことがなかったのですが、東アジアの国々では一般的に使われているそうです。
どんな効果があるのか、自分でも作ってみましたが、重複することはないはずなのに同じ結果が2度出てしまいました。なぜかうまくいかなかったのです。もう一度やってみると違う結果になり、また同じ結果を得ようと繰り返しましたが、また失敗しました。おそらく、私が見落としている非常に単純な何かがあるのでしょうが、どこで間違ったのかを確かめようとして、私はその背後にある数学的概念に再び混乱してしまいました。あみだくじはマジックだと割り切ってしまった方が楽です。
アメリカ人の選び方
あみだくじほどはできませんが、子どもの頃に習ったもっとシンプルな選択肢の選び方がありました: Eeny, meeny, miney, mo.
これは、ランチに何を食べるか選ぶときや、グループの中から一人を勝者に選ぶときなど、どんなことにも使えます。次の韻を唱えながら、それぞれの選択肢をリズムに合わせて指差します:
Eeny, meeny, miney, mo
Catch a tiger by the toe
If he hollers let him go
Eeny, meeny, miney, mo
イー二、ミーニ、マーイニ、モー
つま先で虎を捕まえる
大声を出したら逃がす
イー二、ミーニ、マーイニ、モー
なぜトラを捕まえるのでしょうか?このリズムの起源ははっきりしていません。結局のところ、この曲の古い歌詞の多くには人種差別的な言葉や、現代の子どもが言ってはいけない汚い単語が含まれていたそうです。それらは効果的に淘汰されたため、子どもの頃にこの韻を習った現代英語話者のほとんどは、その起源について知りません。
イー二、ミーニ、マーイニ、モーのリズムの違う、別のフレーズが加わることもあります。イー二、ミーニ、マーイニ、モーは軽すぎて単純に感じるので、以下の言葉を加えることで、決断がより重要なものに感じられ、慎重に選択するような雰囲気を出せます:
My mother told me to pick the very best one and you are not it
私の母は、最高のものを選びなさいと言ったが、あなたではない。
この2つにもバリエーションがあります。虎が 「hollers (叫ぶ)」ではなく 「squirms (うごめく)」だったり、「the very best one(最高のもの) 」の後に 「and it is Y-O-U(それがあ・な・た) 」と続くこともあります。
今思えば、姉がそう言っていたから、私もそう言っていたに過ぎないパターンが多いです。5歳の頃、いとこたちが違う言い方をしたので、慌てたのを覚えています。文化というのは、国次第だけではないのです。
もし姉が教えてくれていたら、私はあみだくじを自然に身につけたのでしょうか?おそらくその可能性は高いです。ただ、姉がもっと多くのバージョンのじゃんけんを教えてくれれば、いつもグーを出す羽目にならずに済んだのにと思います。