「これはすごい…!」イギリス人が日本の引っ越し業者を初体験した感想
読者の皆さん、ご無沙汰しています。約7年前に、英国から日本へ引っ越してきた山田です。本日のテーマは、引っ越しです。
12月上旬に私は東京都内で引っ越しをして、いくつかの気付きがありましたので、外国人の視点から引っ越しについての感想をご紹介したいと考えています。どうぞよろしくお願いします。
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引っ越し経験の合計回数
生まれてから18歳までに、私は8回も引っ越しました。もちろん、子どもの頃は割れ物を包んだりするお手伝いしかしていなくて、引っ越しの後の段ボール遊びの楽しさくらいしか記憶にありません。(子どもにとって、段ボールの可能性は無限ですもんね。)
日本への引っ越し
日本へ引っ越してきたときは半年ぐらいで帰国するつもりでしたので、大きめのスーツケース1個とリュックに洋服と大切な本を詰め込んだものしか持ってきませんでした。
おそらくその頃に「物」イコール「ストレス」だと初めて感じたと思います。私には洋服と本さえあれば、生きていけることがわかりました。そのときから「物は負担で、自由を奪う」的な考え方になって、今は必要なものだけを買って、6ヶ月ごとに不用品を捨てています。(※捨てる=ゴミ回収だけではなく、本はなるべくブックオフに、まだ着れそうな洋服は古着回収サービスに、など。)
日本国内での引っ越し経験
引っ越し業者さんの利用なし
最初の引っ越しは、まだスーツケース暮らしでしたので、とても楽でした。2回目は物(大学授業で使う教科書、パソコン、布団と枕、など)が増えていて、彼氏(現:夫)が車で手伝ってくれました。3回目は、結婚して2人暮らしを始めるため、私の部屋の荷物を自分で荷造りして、夫の自家用車と自転車屋を経営している親戚の小型トラックを使って新居に運びました。段ボールはなく、全ての物をエコバッグ、ゴミ袋とポリ袋に詰めて車で運びました。
以上、引っ越し業者さんの利用なしでの引っ越し経験でした。続いては、今回の、日本の引っ越し業者さんに頼んだ引っ越し経験についてお話します。
引っ越し業者さんの利用あり
今回は、2LDKから1LDKへ引っ越ししました。普段は狭いところから広いところへ引っ越すと思いますが、うちはわりと逆パターンの行動をとることが多くて。(笑)
広いところから狭いところへ引っ越す場合は、やむを得ず物を捨てる必要があります。私たちの場合は、洋服と大きな家具(巨大テーブル1卓、机2台、レンジ台1台、椅子4脚、など)を捨てざるを得なかったです。エアコンや食洗器は買取サービスに買い取っていただけましたが、それ以外は残念ながら粗大ごみの運命でした。合掌。
今回は冷蔵庫や洗濯機、ピアノとベッドが2台ありましたので、さすがに自分たち2人だけでは無理だとなって、引っ越し業者さんにお願いしました。1週間に5社の引越業者が家を訪れて見積もりました。見積金額は会社によってそんなに変わりませんでしたので、引っ越しの日の時間帯や数千円の差で判断しました。
イギリスでの引っ越し
イギリスでの引っ越し業者について、親戚に聞いてみました。
大きい会社ほど費用が高いため、ローカル業者を利用すると手ごろな価格が期待できます。日本の業者さんと同じく、引っ越しの前に家に来ていただいて、見積っていただけますが、最近は完全にネット上で行われることがあり、写真を添付したり、家具を測って共有したりすることだけで見積もっていただけるようです。
おもしろく感じたのは、日本の引っ越し業者さんは約6人のチームで作業をしますが、イギリスでは2人か3人のチームなのです。さらに、イギリスでの引っ越しはマンションではなく1戸建てのほうが比較的多いだろうけれど、半分の人数で二倍ほどの作業が早くできているようです。一般的に外国人は日本人より大きいと聞きますが、その違いで小人数で済むとのこと・・・?
子どもの頃に引っ越したときは、毎回必ず何かが壊れてしまいました。「箱に『割れ物あり』と書いたのに…」と母が不満をつぶやいていたことや壁やドアに傷をつけられたことで父が怒っていたことをいまだに覚えています。
対して、日本の引っ越し業者さんは、事前に壁や床の傷を指摘して「先に写真を撮ったほうがいいですよ」と教えてくれますし、気泡緩衝材は一切使っていなかったのに何も割れませんでした。とても丁寧に運んでくれるんだと感動して、非常にありがたく思いました。
箱詰めは日本と同様に、自分で行ってもいいですし、業者さんに依頼してもいいです。母はいつも自分で梱包作業をしていましたが、兄はいつも業者さんに依頼しています。
今回は、私たちは費用を抑えるために自分たちで梱包作業をしようと決めました。(作業者は98%私でしたが、自分でもビックリするぐらい得意みたいで、全然楽勝でした。これは間違いなく、過去の豊富な引っ越し経験の潜在的な記憶のおかげですね。)
全体的感想
引っ越し業者さんについての主な感想は、「とにかく早くて力強い!」です。
20kgぐらいの箱2つをスッと持ち上げられるなんて、すごすぎます。たとえ定期的に筋トレしている男性だとしても、40kgはもちろん軽いわけがありません。かつバーベルやダンベル、筋トレに使う道具は人間工学的に作られていて、持ちやすく、荷重分布が良くデザインされていますので、段ボール箱と全然違います。
私は感動しすぎて、「えっ?!大丈夫ですか?とても重いですよ!」と慌てて声をかけてしまいましたが、業者さんたちは愛想よく微笑んで、「問題ありませんよ」と作業を続けました。よく言われるのでしょうね。作業の速さも信じられないほどでした。チームワークがすごくて、大変効率よく作業している気がしました。
日本育ちの方にとって、「早く、丁寧」のサービスは当たり前に感じることもあるかと思いますが、当たり前ではありません。
この経験を通して、改めて日本のサービス業界は本当に優れていると実感できました。数年後にまた引っ越すと思いますので、そのときは是非また引っ越し業者さんにお願いしたいと考えています。