ベトナム人が語る、ベトナム現地の本当のお茶文化
ベトナムは、お茶の生産量では常に世界のトップ5に入る国です。しかし、ベトナム現地のお茶文化は、インドや日本や中国のような強いブランドイメージを持っていないと思います。
今回の記事では、ベトナムのお茶文化について紹介したいと思います。
ベトナム茶は、誰もが楽しめるもので、ベトナムではお茶は大切な文化の一部です。どの家でも、お客様を迎えるためにリビングルームにティーセットが置かれています。お茶は私たちの日常的な飲み物であり、言い換えれば、私たちが互いにつながるための手段でもあるのです。
お茶の文化について詳しく説明するために、お茶を大きく3種類に分けてみます。
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ベトナムの伝統的なティータイム
伝統的なお茶は、中国茶の影響を強く受けています。お茶の作りには、5つのステップを含む厳しいルールがあります。例えば、茶器を使う前にお湯で茶器を洗わなければなりません。また、茶葉を活性化させる(activate or awaken the tea leaves)ために、お茶の最初のお湯を捨てなければなりません。さらに、使用する茶葉の種類によって、お湯の温度などにも細かいルールもあります。
茶葉は農園で摘みたての新鮮なものが必要です。お茶に深みを出すために、茶葉は花やハーブなど他の材料と一緒に焙煎されます。そのため、値段は高くなります。
実際には、この伝統的な方法でお茶を淹れている人は、ごく一部です。私の家では、祖父が毎日午後にお茶を淹れてくれます。子どもの頃、私は祖父の話を聞きながら、一緒にお茶の飲みながら過ごすのが楽しみでした。
ベトナムの家庭用お茶
ご紹介したように、ベトナムではどこの家にもお茶のセットがあるはずです。私が子どもの頃から、お茶はどんな場面でも出てきて、ほぼ毎日、主食の後にお茶を飲みます。お茶の種類も家庭によってさまざまです。最も一般的なのは「trà sen(チャー・セン)」というベトナムの蓮のお茶です。苦味があり、蓮の香りが強いです。
私にとって、仕事や勉強で疲れた後に、食後に頂くお茶時間は、家族とゆっくりと話をするリラックスするための時間でした。しかし、時が経つにつれて、徐々に食後のお茶を飲まなくなりました。私たちがよく飲んでいるお茶に新しいタイプがあるので、以下に紹介をしたいです。
近代化されたベトナム現地のお茶
社会の変化に伴い、お茶も変化してきています。2つの新しいトレンドが生まれつつあるのでご紹介します。
まず一つ目は「trà đá vỉa hè」です。街角のお茶の屋台に友達と一緒に行くのがポピュラーな方法です。公園や湖畔などの公共スペースでは、いつも数人のグループがいて、プラスチックの椅子に座っておしゃべりしています。150円もしないアイスティーに、ひまわりの種やサイドスナックを添えて。
学生時代には、安さにつられてよく利用していました。低予算で友人と楽しい時間を過ごすことができる場所の一つです。
2つ目は、台湾発祥のタピオカミルクティー屋さんです。街角でよく見かける、お持ち帰り用のミルクティーのお店です。
メニューも豊富で、伝統的なミルクティーからフルーツティーまであります。フルーツティーの味とトッピングは、桃やオレンジなど季節のフルーツが多いですね。フルーツティーは、私の一番のおすすめメニューです。ジューシーなフルーツと甘くてフレッシュなお茶は、ベトナムの暑さを簡単にクールダウンさせてくれます。
まとめ
ベトナムにはさまざまな種類のお茶がありますが、お茶の最大の目的は、みんなが座ってコミュニケーションをとることです。私にとっては、とても大切な文化です。私が成長するにつれ、お茶の文化はさまざまな種類に進化してきました。それを目の当たりにしてきた私は、今、この記事を執筆することで、それを皆さんにお伝えできることをとても嬉しく思っています。
しかし、考えてみると、ベトナムでは様々なお茶の楽しみ方があるため、世界に向けたベトナム独自のお茶文化のイメージを強く打ち出すことはまだできていません。
この記事を通して、ベトナムのお茶の文化が少しでも理解され、それを日本人にも共有できるようになれば幸いです。もし機会があれば、ベトナムを訪れた際に、ぜひ自分のスタイルに合ったお茶を試してみてください。