台湾デザートの定番トッピング「地瓜圓(さつまいも団子)」の作り方。本場の味を日本で作る!
こんにちは、多治見市に滞在中の台湾人Yenyuです。前回の記事では、台湾のデザートを切り口として台湾と日本のうつわの違いについて紹介しました。
今回は、台湾の定番デザート「豆花(トウファ)」などに欠かせないトッピングの一つ「地瓜圓(ディーグァイユェン・さつまいも団子)」を紹介し、実際に作ってみたいと思います。
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台湾デザートでよくある「圓(ユェン)」類トッピング
台湾の伝統的なデザートと言うと、スープがついているものが多いです。それには「温補(おんぽ)」という概念があります。簡単に言うと冷えた体を温めて補うために、熱性または温性がある食材を料理に取り入れることです。主食の時に食べるスープのほかに、デザートにもスープがついているものが多いです。
もちろん、夏には氷を入れることも多いですが、豆腐より柔らかい食感を持つ「豆花(トウファ)」みたいなデザートのように、一つのメインデザートの上にトッピング数種類を入れて、最後にほんわり甘くて温かいスープをかけることが多いです。
そこで、「丸い」という意味を持つ文字「圓(ユェン)」が名前についているトッピングをいくつか見てみましょう。
・モチモチ食感のタロイモ団子は「芋圓(ユーユェン)」と呼ばれ、さつまいもを使うときは「地瓜圓(ディーグァイユェン)」と呼びます。
・日本の白玉だんごより一回り小さく、ピンク色も白いのもある団子は「小湯圓(シアオタンユェン)」です。
・タピオカより粒が小さく、柔らかくて透ける色を持つ「粉圓(フェンユェン)」
日本でも簡単に作れるもちもちトッピング「地瓜圓」
そこで、台湾さつまいも団子とも呼ばれる「地瓜圓(ディーグァイユェン)」を実際に作ってみたいと思います。台湾のスープデザートを食べる時に、黄色とオレンジの間にある丸いトッピングは大体「地瓜圓」ですね〜
実は台湾では、「地瓜圓」と比べたら、タロイモで作った団子「芋圓(ユーユェン)」のほうが人気です。
しかし、日本でタロイモを手に入れることが難しいため、今回は日本でたくさんの品種が生産されるさつまいもを使っておいしい「地瓜圓」を作ってみましょう。
2人前2食分の材料
さつまいも 2個(500g程度)
タピオカでん粉 120g
砂糖 20g
片栗粉 適量
水 適量
※さつまいもの品種は高い糖度を持つものとしっとり系、ややオレンジ色を持つさつまいもを選んだら良いでしょう。今回は茨城県産の「紅はるか」を使用しました。
タピオカでん粉の原料はキャッサバの根茎から製造した澱粉です。日本のネット通販ではいくつかのブランドのタピオカでん粉を販売しています。基本的に成分は変わらないと思いますが、私は台湾のブランドのタピオカでん粉しか使ったことがないので、ここでは台湾のブランドを使用します(商品名:日正寶島地瓜粉)。日本では、アマゾンと本味主義という中華食材通販サイトでこのブランドのタピオカでん粉を購入できます。
ちなみにですが、タピオカでん粉と白玉粉や片栗粉の成分は違うので、代用はNGです。
いよいよ「地瓜圓」を作りましょう
1. さつまいもは皮をむき、水洗い後に適当に切って蒸し鍋に入れて、15〜20分位蒸して柔らかくします。蒸し鍋が無ければシリコンスチーマーで電子レンジの使用でもOKです。
2. 熱いうちにマッシャーなどでさつまいもを潰し、砂糖を入れます。(甘い品種のさつまいもであれば砂糖はなくても可)
3. ボウルにタピオカでん粉を少しずつ加え、混ぜ合わせます。手で触っても手に粘りつかない程度が一番良いです。乾燥してまとまらないようでしたら少し水をいれます。
4. まな板に少し片栗粉を振り、手にも片栗粉を薄くかけたら、手でさつまいも団子の生地をまとめてから3等分にわけ、1.5cm幅の筒状に伸ばし、1cm幅位に切ります。
5. 沸騰したお湯で茹でます。 さつまいもが浮き上がってから約1分間茹でます(冷凍保存から茹でる場合は+1分)。
6. 熱々の台湾さつまいも団子が完成!ゆで上がった後に茶こし等で冷たい水に浸すともちもち食感がアップします。
7. 好きなシロップをかけたら、召し上がれます!台湾では黒糖をお湯に溶かした甘めの汁が伝統的です。そのほか、ピーナッツの汁、小豆の汁を使う時もあります。甘さが足りない場合は、粉状の黒糖をそのまま足しても美味しいです。
※当日にさつまいも団子を食べきれない場合は、保存容器の中に片栗粉を少し振ってから入れると、冷凍保存で約1ヶ月の保存が可能です。
自作のうつわで台湾デザートを食べましょう
今回の地瓜圓(さつまいも団子)は「豆花(トウファ)」のトッピングとして作りましたので、一緒に食べたいと思います。現在の私は多治見市に住みながら作陶中のため、今回の「豆花(トウファ)」を盛り付ける陶器のうつわも自ら制作しました。
前回制作したうつわは思ったより深かったため、今回は改良して深皿に近いボウルを目指しました。豆花の上にトッピングもたくさん入れたいので、少しだけ深さがあり、上の方が開いた形のうつわが良い感じに盛り付けられそうです。
美濃地方産の白い原土を使い、電動ろくろで成形してからガス窯の還元焼成で完成したうつわです。直径16.5cm、高さ6cmぐらいで、台湾で観察した雲や山霧をイメージして、釉薬の色も2種類を重ね掛けをして焼き上がりました。
今回は、うつわの一番の下に作っておいた豆花(トウファ)を盛り、その上に先ほど作ったさつまいも団子と粉圓(フェンユェン)をトッピングしました。台湾のスープデザートはとてもボリュームがあり、盛り盛りの感じで気分があがります!
台湾さつまいも団子の材料は、日本でも簡単に手に入れられるので、皆様も作ってみませんか。今度は、他の台湾デザートやトッピングも作りたいと思います。