在留外国人が日本のホテル宿泊で気になった3つのこと
日本在住7年目を迎えた台湾人のYenYuです。旅行が好きなので、各地へ旅に出ることもよくあります。日本のホテル、旅館などの宿泊施設に宿泊したことは100回以上あり、良い思い出もたくさんあります。一方、ホテルに宿泊した際に気になったこともあるので、今回は自らの体験を通じ、日本在住外国人の個人的な意見を含めて3つをピックアップしていきます。
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チェックイン、チェックアウト時間
ホテル予約の際にチェックインの時間を選択することが多いです。宿泊者が選択すると施設側の仕事も効率的に回ると思うのですが、時々ホテルに着いてチェックインをした途端、施設側から「チェックアウトは何時の予定ですか」と聞かれることもあります。
それに対して違和感を感じています。理由を述べると、私の場合は、旅行の時には本当にリラックスしたいので、翌日の朝に起きてからチェックアウトの時間を決める時もあるからです。旅行スタイルは人それぞれで、日本では旅行に対して計画性のある方が多いと思われます。しかし、宿泊者がホテルを予約して宿泊に行く時点で、この時間帯のこの空間を確保するという意味じゃないでしょうか。この時間内に自分で自由に時間を決めることがホテルの本質だと思います。また、宿泊者が1番リラックスしたいと思っている時に、チェックアウトの時間を聞くことを疑問に残っていました。
もちろん、チェックアウトは「何時まで〜」などの時間を記載することや、宿泊の際に手短に教えてくれるとすごくありがたいです。
旅館の部屋イメージ
マニュアル読み
外国人宿泊者への注意事項とマニュアルを、親切心からゆっくり読み上げていただくことは、どうでしょう?
日本の方は国内でこのような経験が少ないと思いますが、私は以前、ホテルやゲストハウスにチェックインすると、施設の方から宿泊者向けのマニュアルブックに記載されたひとつひとつのルールを、文字通りゆっくり読んで頂いた経験があります。
この外国人がどのぐらい日本語が聞き取れるかどうかわからないから、ゆっくり読んであげるほうが良いのではないか?と思われるときもあるかもしれませんが、その場合は直接「日本語か英語(他の外国語など)どちらが宜しいでしょうか?」
もしくは、「ここを読んでわからないところがありましたら、説明いたします。」と言ってくれたら、解決できると思います。ゆっくりと文字通りに読み上げるのは、とても時間かかるし、自らの経験からすると、外国人旅行者はただはやくホテルに入室して休みたいか、はやく荷物を置いて出かけたい2択だけですね〜
ホテルの部屋イメージ
在留カードのコピーについて
日本各地へ旅行に行ったら、ホテルにチェックインする時に「在留カードをコピーさせていただいても宜しいですか」と求められることがあります。
果たして日本で住所を持つ在留外国人にとって、マイナンバーカード以上の個人情報が記載されている在留カードをコピーすることが必要ですか…とそのたびに疑問に思っていました。
もちろん、宿泊施設側はちゃんと個人情報を管理していると信頼しています。しかし、日本の方と一緒に旅行にいくときに、同じ日本に住んでるのに、自分だけ身分証明書を求められるのは違和感を感じます。
さて、厚生労働省の「旅館業法に関するFAQ」を調べてみました。
質問:国内に住所をもつ外国人宿泊者に対して、本人確認のため在留カードの提示やコピーを求めても良いでしょう か。
回答:必要に応じ自治体等の判断で求めることは差し支えございませんが、法令上には根拠はございませんので、宿泊者が提示やコピーを拒否する場合は強制することはできません。
と記載されていました。つまり、旅館業法では「日本国内に住所を有さない外国籍」の方にはパスポート提示が義務付けられていますが、外国籍でも「日本国内に住所を有する」在住者の場合、パスポートおよび在留カードの提示義務は法的にはありません。
正直、今まで在留カードの提示を断ることができることを知らなかったです。外国人の身分証明書の提示はなにか問題ありますか?と自然にそう思われるかもしれません。しかし、法的な根拠がないのに、チェックインの際に「在留カードを提示・コピーさせてください」と言われる時点で、差別なのではないかと考えてしまいます。
以上、細かいところもありますが、日本に住んで6年以上経っても気になった点はこれだけです。ほとんどの日本の宿泊施設は素敵で、ホテルの料理、施設、サービスもすごく良いところがたくさんあります。
つまり、外国人が旅行に対して持っている概念がそもそも違うのかもしれません。宿泊施設だけではなく、街中で出会った外国人の行為に対しても、自ら先入観を持たず、直接言葉を通じてコミュニケーションをしたら、お互いのカルチャーをもっと理解することができるのではないでしょうか。