ベトナム人の私にとって「和菓子」とは?
この記事ではベトナム人の私が、和菓子の定義について調べてみました。
「和菓子」は直訳すると、日本のお菓子という意味がありますが、日本のお菓子に明確な定義はありません。日本に住んでいる・もしくは旅行する予定がある人達に、和菓子をもっと楽しんでもらう為に独自の和菓子の定義を考えました。
ではどのように「和菓子」を定義しますか。
歴史の長さで決めますか。例えば、羊羹は中国で作られましたが、日本では数百年の歴史を持って、和菓子として承認されています。日本の材料を使うもの、季節をモチーフにしたお菓子に限定するのですか。例えば、桜餅は日本の桜の季節の象徴になっています。3月には欠かせないものです。
日本の歴史では、和菓子は私が想像していたような、練り切りやどら焼きだけに限定されていません。和菓子の語源は、果物や木の実を指すようになり、それが日本の原型になったのかもしれません。その後、餅が作られ、最も古い和菓子のひとつとされるようになりました。スペインやポルトガルの影響で南蛮菓子が登場し、和菓子文化の一翼を担っています。
和菓子はその歴史から、日本独自のものであることもあれば、異文化から持ち込まれたものであることもあります。現在、和菓子は作り方や保存期間によって、生菓子、半生菓子、千菓子の3つに分類されるのが一般的です。しかし、この方法では、そのお菓子が伝統的な和菓子にどれだけ近いかを判断することはできないと思うのです。何をもって和菓子とするか、その基準を示していないのです。
また、現在の和菓子の世界は、歴史に登場した頃と比べると大きく変化しています。なまどら焼きや抹茶パフェのように、生クリームやアイスクリームなどの洋菓子と組み合わせたりするお菓子が増えているのです。このような新しいタイプは、上記のようなカテゴリーの中で、どの位置づけになるのか、難しいです。そのため、最近の和菓子は人それぞれ感じ方が異なります。
このことから、和菓子を単純に定義するのではなく、和菓子を次の3つのカテゴリーに分けて考えることで、和菓子をあまり知らない人でも、もっと楽しんでもらえると思います。
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和菓子第一世代 「羊羹、練り切り」など
このグループは、最も本格的な和菓子といえるでしょう。こちらを和菓子第一世代と分類します。このカテゴリーに含まれるものは、長い歴史を持ち、原材料が純粋で、日本で手に入るものでなければなりません。このように純粋な第一世代の和菓子は、小豆をベースにしたシンプルなものが多いので、小豆の味が強いものが多い印象です。
しかし、下記の上生菓子のように綺麗なビジュアルをした和菓子もあります。こちらの和菓子は2月の梅の花をイメージしたもので、綺麗な梅色が特徴です。
和菓子第二世代「生どら焼き」
次に第二世代は、東洋文化に由来する和菓子を、西洋風にアレンジしたものを含むグループです。例えば、元の食材に新たな材料を追加したり、アレンジしたりします。
私の主張は、どら焼きの変遷に最もよく表れています。当初、どら焼きは2枚のホットケーキを組み合わせて、真ん中に小豆餡を入れたものでした。最近では、餡に生クリームを加えて、「生どら焼き」という新しいタイプのものを作っているところもあります。中には、中の餡をアイスクリームに置き換えているものもあるようです。味に関しても生クリームが入っている事で、口当たりがより滑らかになり、ふっくらとしたショートケーキのような触感を楽しむ事ができます。
和菓子第三世代「抹茶パフェ、栗パイ」
最後に第三世代です。この中にフュージョン和菓子を入れたいと思います。発祥の地は違っても、日本には以前からあるスイーツで、日本でしか味わえないものがあります。
抹茶をメインにし、白玉や餡子を加えることで、抹茶パフェはフランス発祥というより、日本を想起させるデザートになったのです。
栗のパイも同じように、イタリア製ですが、最近日本で人気のお菓子になりました。形も丸ごとパイから、小さなボールへと変化しています。 また、日本の栗のパイは白餡バージョンが追加され、名物のお菓子になっています。
新しいタイプの和菓子は、やはり日本の文化として重要な位置を占めていると思います。他の国では見れないものです。日本は変化が遅いというイメージがあります。しかし、和菓子の変化を見ると、日本食がよりグローバルになってきていることがわかります。日本がいかに変化を受け入れているかを示しています。このような変化を無視することはできないと思います。
つまり、外国人の友達に和菓子を説明するときは、このような3つのカテゴリーで紹介したほうが分かりやすいと考えます。
参考URL
全国和菓子協会 和菓子を知る