山手線の最新駅「高輪ゲートウェイ駅」、開業から2年の今はどうなっている?
2020年3月、JR山手線・京浜東北線に高輪ゲートウェイ駅が開業しました。山手線の新しい駅としてオープンしたのは49年ぶりのことで、JRファンの私にとってはワクワクしました。開業から2年間、高輪ゲートウエイ駅を通過はしていましたが、自分の生活との接点がなく、駅で降りたり、駅のあたりに行ったことはありませんでした。高輪ゲートウェイ駅の今はどうなっているのか、すごく気になりました。
高輪ゲートウェイ駅の紹介
高輪ゲートウェイ駅は山手線・京浜東北線の田町〜品川間に開業しました。駅名は公募で決められました。山手線の駅名で横文字(カタカナ)が入るのは初めてです。この駅は、新国立競技場、浅草文化観光センターなど名所をデザインした、海外でも有名な建築家の隈研吾さんが設計しました。
洗練された外観が目を引きます。改札の外は広いですが、今はほとんど工事中なので、周りには重機がいっぱいありますが、ショッピングモールや観光施設はないです。駅には新業態のスターバックスがあり、テレワーク専用スペースが設置されています。駅の場所と周辺環境を考えて、わざわざ行かないとたどり着かない場所なので、僕はそんなに利用者数が多くないと考えていましたが、平日の午後は満席でした。特にパソコンを使っている方が多かったです。
高輪ゲートウェイ駅の駅舎の建材は福島県古殿町産のスギを使っています。床も天井も木目調になっていて、自然と暖かさを感じさせます。
気づいていますか?高輪ゲートウェイ駅のサインのフォントは他の駅の看板とは違います。普段、多くのJR東日本の駅名サインはゴシック体を使いますが、高輪ゲートウェイ駅は「明朝体」を使っています。
大企業なら基本的デザインマニュアルに従ってると思われます。今回、他の駅名サインに統一されてないことで、新駅の特別さをより一層感じました。
駅構内には無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」があります。店内にセンサーカメラが設置されていて、商品棚でドリンク1本を取ってから無人レジのタッチパネルに行って、バーコードをスキャンしなくても選択した商品を読み込めます。交通系ICなどに対応し、決済手順が非常にスムーズで、会計する時に驚きました。
駅内は天井が高くて開放感があり、室内に自然の光を採り込めます。
ホームは近未来的な感じがします。
広いパブリックスペースにピアノが設置されています。他の山手線の駅に比べて、改札内は人が少ないし(全員スタバに行ったか)、演奏する人もいないので少し寂しいと感じました。
昔の品川は海の中だったのか?
高層ビルを眺める都会の真ん中で、実は、150年前の明治初期に、今の品川駅と高輪エリアの多くは海中だったようです。
東海道品川宿として交通の重要な役割になっていた品川は、1872年に日本初の鉄道が設けられました。海の中に堤防を築き、上にレールを敷いて運行しました。海の上を走っている列車の姿は、今の時代なら見慣れていますが、約150年前にもあったことに驚きました。
その海上に構築された「高輪築堤」は、品川開発に伴う工事で一部が見つかりました。場所は高輪ゲートウェイ駅と泉岳寺駅のあたりで、もしこの駅が作られなかったら、高輪築堤はずっと土の下で発見されなかったでしょう。
高輪ゲートウェイ駅の今後?
高輪ゲートウェイ駅前のほどんどが工事中で、ホテル、商業施設と住宅棟は早くても2024年度以降開業となります。この大きいまちづくりプロジェクトが完成するまでは、高輪ゲートウェイ駅が寂しく見えるかもしれません。しかし、リニア中央新幹線の開業に伴い、品川・高輪エリアはどのように活性化するか、この先期待しかないです。
リンク集
JR東日本:高輪ゲートウェイ
東京都港区ホームページ:高輪築堤跡とは
TOUCH TO GO 高輪ゲートウェイ駅店
スターバックスコーヒー 高輪ゲートウェイ駅店