じつは種類も豊富! ベトナムのリアルなコーヒー文化とその特徴
コーヒーもお茶と同様、ベトナムでは手軽に買える庶民の飲み物です。産業の発展にも重要な役割を担ってきました。1990年代後半から、ベトナムはブラジルに次いで世界第2位のコーヒー生産国になりました。しかし、その生産量の多さにもかかわらず、ベトナムはまだ世界的に大きな認知を得ていません。
そこで今回はベトナム人の私が、ベトナムのコーヒーについて、またベトナムのコーヒー文化について、少しご紹介したいと思います。
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ベトナムコーヒーの特徴
世界的に認知されていない大きな理由のひとつは、ブラジルのアラビカ豆に比べ知名度の低いロブスタ豆を主に使用しているためです。この豆はカフェインが多く、一般的に苦味が強いのが特徴です。
したがって、ベトナムコーヒーの特徴は、コーヒーの濃さでしょう。良いコーヒーとは、濃くて、香りが良くて、苦みがあるものだと考えています。氷に注いだときに、アメリカーノのようにすぐに落ちてしまうのではなく、コーヒーが氷の上に長く残るようなものです。エスプレッソのショットと似ていますね。
有名的な銘柄は、Trung Nguyen、LaViet…。輸入食料品店に行けば、簡単に手に入ります。
コーヒーの種類
以前、ベトナム茶やベトナムぜんざいの記事で紹介したように、食べ物のジャンルごとに、実にさまざまな種類があることにお気づきでしょうか。コーヒーも例外ではありません。以下にその一部をご紹介します。
1. 伝統的な飲み方
伝統的なコーヒーの飲み方は、金属製のフィルターを使ってコーヒーを淹れることです。粒状のコーヒーをフィルターに詰め、上からお湯を注ぎます。すると、濃厚なコーヒーがゆっくりとフィルターを通して滴り落ちてきます。人それぞれの好みによって、ブラックで飲んだり、コンデンスミルクを入れて苦味と甘味のバランスをとったりします。
私たちにとって、コーヒーは単なる楽しみではなく、一日のエネルギー源なのです。ベトナムでは、朝早くから道端でコーヒーの屋台を見つけることができますし、お店も夜遅くまで開いています。
2. おすすめのベトナムのコーヒー種類
・エッグコーヒー
エッグコーヒーは、ベトナムの首都ハノイを訪れる観光客にとって見逃すことのできない有名な飲み物です。伝統的なレシピは、古代通りにある小さなコーヒーストリートで作られたと言われています。この飲み物はすぐに人気が出て、今ではハノイのほとんどすべてのコーナーで売られています。
その名の通り、熱いブラックコーヒーと泡立てた卵で作られたコーヒーです。生臭いと思う人もいるかもしれません。しかし、泡立てた卵はコーヒーに空気を含ませ、クリーミーな質感を与えます。練乳の甘みもあり、バランスの良いコーヒーです。
・ココナッツコーヒー
おいしいココナッツミルクを原料として使用した特別なコーヒーです。ココナッツの風味とコーヒーの香りがたっぷりのココナッツシェークです。アフォガートが好きな人には絶対おすすめです。トロピカルな味わいは、ベトナムの汗ばむような暑さの中で、元気を与えてくれます。
ベトナム人の日本コーヒー体験談
「ベトナムで育った私」は、コンデンスミルクコーヒーと濃いブラックコーヒーの2種類しかないコーヒースタンドに慣れすぎていました(2013年までスターバックスはありませんでした)。
6年前に初めて日本に来たとき、私は小さなショックを受け、なぜ国名で豆を選ぶように言われるのか理解できませんでした。例えば、コロンビアの豆、ケニアの豆、インドネシアのコーヒーなどです。
このときから、世界のコーヒー豆やコーヒーの飲み方の種類を少しずつ知るようになりました。また、日本でよく売られている薄めにドリップしたブラックコーヒーのおいしさも知りました。
いろいろなコーヒーを飲むことで、自分が飲んでいたコーヒーと他の国のコーヒーの味の違いを理解することができました。ロブスタ豆の強い味に慣れているからこそ、コンデンスミルクを加えたり、他の材料を入れたりして味のバランスをとるのでしょう。ベトナムのコーヒーを知るには、1杯飲むだけでは足りません。
ベトナムに行かれた際は、一日の始まりに甘い練乳コーヒー、古都ハノイで熱いエッグコーヒーを一口、巨大なココナッツコーヒーで暑さを冷ましてみてください。