神戸・塩屋のカフェで食べた台湾料理から見る、本場の台湾料理とは?
京都に住んでいる台湾出身のyenyuです。京都在住歴はまだ短いので、関西エリアによく足を延ばしています。今回は、神戸の塩屋という駅で降りてみました。
塩屋は山陽電車とJRが走っており、神戸の街の中でも最も海と山が隣接するエリアで、高台から海を見渡すことができることから、尾道(広島県)と台湾の九份という台北の山にある町との風景が似ていて、自然に親近感がわきました。
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塩屋の台湾料理カフェへ
今回、台湾料理をいただくお店は、塩屋駅から徒歩2分にある文化複合施設「海角」の隣にある「Ryu Cafe 」です。ここは、古民家を改装した2階建ての空間を使った、日台夫婦が経営しているカフェです。ここのランチセットは、事前予約制なので前日に予約してお店を訪れました。
↑ Ryu Cafe の午餐菜單(ランチセットの繁体字)メニュー
いよいよ台湾料理をいただきます。ランチの主食は、台湾風の角煮ご飯「控肉飯(コンロウファン)」と胡麻だれを絡めたビリ辛の冷たいまぜそば「麻醬麵(マージャンメン)」から選べます。
メイン主食のほかに、蒸物、小鉢、スープ、ドリンク、食後のデザート(豆花)付きです。久々に外で台湾料理を食べられるのがわくわくです。
控肉飯のポイント
控肉飯(コンロウファン)から紹介します。日本でもたまに町中華で角煮を食べられますが、台湾の街中で注文できる角煮ほどんとの場合は、直接ご飯の上に載せます。なぜかというと、料理の一品としてみられるよりも、毎日食べるどんぶりご飯の一つとして認識されているからです。
角煮を載せるだけではなく、角煮の汁をたっぷりご飯の上にかけるのが台湾控肉飯の基本です。角煮は厚みのあるバラ肉を使っているので、豚肉の油が表面に出ていて、お肉の表面がつやつやするのがたまらないです。
ご飯の上にあるトッピングの野菜は、ザーサイです。芥菜(からしな)という野菜から作られるのが多いようです。
汁物(湯)のポイント
今回のスープは、蘿蔔湯(大根のスープ)です。少し濁った蘿蔔湯は、時間をかけて大根を煮込んだ証拠です。一般的に、骨付き豚肉(スペアリブ)と大根から出汁を取ります。
ここでポイントですが、日本の中華料理屋か台湾風のレストランでご飯を食べて、セットでついてくる汁物は、茶色か黒い感じが含まれる醤油ベースのスープが大半です。実は、台湾本場の汁物は、醤油を入れることがほとんどありません!
理由としては、台湾には温補(おんぽ)という概念が浸透しており、温かいスープを飲むのが日常です。毎日食べるものなので、コッテリ系の汁物や醤油をたっぷり使ったスープより、さっぱりしている塩味のある、野菜、豚肉か魚介類から出汁を取ったスープが断然人気です。
スープだけではなく、湯麵(スープ麺)にも醤油ベースのスープが牛肉麺くらいです。また、最後に調味料を入れる時にも、醤油ではなく、塩か白胡椒が多いですね。
蒸し物
下の写真は蘿蔔糕(大根餅)という、大根ともち米で作られた料理です。淡白な味を持つため、朝食としてよく食べるイメージですが、実際はレストランでもちゃんとした一品にもなっています。
朝食のお店や家で食べる時には、フライパンで少し油を引いて、大根餅を焼いて食べることがほとんどですが、レストランで食べる時には、焼く大根餅と蒸し大根餅2種類があります。蒸し大根餅はさらにさっぱりした味で、より上品だと感じられます。上に薬味や桜エビなどをトッピングすると、レストランの雰囲気が溢れます。
そのほか、台湾のレストランでよく食べる蒸し物は、蒸油飯(台湾風おこわ)と蒸し餃子(豚肉、えびなど)などです。
ちなみにですが、今回の小鉢はナスの和えと、もうひとつは涼拌海蜇皮(クラゲと野菜の胡麻油和え)です。
デザート
以前にも紹介した台湾のデザートの「豆花」は、近年では日本でも人気が高まり、豆花を食べられるお店も増えています。
Ryu Cafe では、ランチセットで食後の豆花が付いてきますが、これは日本のニーズに合わせたアレンジのようです。台湾では、食後のデザートは別のお店に移動して食べるのが多いです(個人差がありますが)。理由としては、デザートがおいしいかどうかこだわる人が多いので、ちゃんと専門店でデザートを食べたい人が多いようです。
↑ 午後2時以降、単品の豆花や烏龍ミルクティーなどの喫茶メニューもあります。
以上、神戸塩屋にあるRyu Cafeの台湾料理レポでした。ここの台湾料理のランチは、本格的な台湾料理からアレンジした品々が揃い、おいしかったので、人気になる理由もよくわかります。
今度は、京都で台湾料理のお店にも行ってみたいと思います。皆様もぜひ、お住まいの地域で台湾料理の看板を出しているお店を探して、本場の台湾料理かどうか試してみてくださいね。