松本浅間温泉へ、リノベーションで進化した温泉地散策
前回の松本ぶらり記事は、市内中心部の街風景とグルメをお届けしました。今回の続編は、松本旅の2日目を紹介します。松本駅から路線バスに乗って浅間温泉に行ってみました。松本の奥座敷と言われる浅間温泉地は、歴史情緒のある温泉街でありながら、最近は再び注目されています。今回は温泉地への好奇心を満たすために、1日を使って浅間温泉を巡ってみました。
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浅間温泉と松本十帖
松本駅から32番のバスに乗れば、25〜30分で浅間温泉に着きます。松本近郊の温泉地として思ったよりも近かったです。調べてみると、浅間温泉は開湯1300年以上の歴史を持つ温泉地で、開業100年以上の老舗旅館も多数あります。しかし、時代の変化と共に旅館の大型化、建物老朽化など、また近年旅行者ニーズの変化によって、温泉地の魅力が失われつつもあります。
ところで、2022年の夏から浅間温泉に新たなキーワードが入ってきました。それは「松本十帖」ですね。「松本十帖」というプロジェクトは、300年以上の歴史を持つ旅館「小柳」のリノベーションから始まり、浅間温泉エリアに12施設をオープンし、温泉街全体のリノベーションをしているといっても過言ではないでしょう。
松本十帖の建物探索
まずは、バス停から小さな坂を登って、秋の紅葉に囲まれる温泉街、宿泊施設「小柳」の中にある「浅間温泉商店」を訪れてみました。松本十帖の宿泊施設と温泉以外は、宿泊しなくても中に入れます。
ここの「浅間温泉商店」も自由に入店可能で、中には長野の物産品だけではなく、厳選した生活雑貨や食品も販売されています。
正直に言うと、商店の中で販売される商品は、都市部のセレクトショップの雰囲気と似ていました。販売されている商品自体もここならではの特別感が少ないので印象的ではなかったです。
奥には「ALPS BAKERY」という信州産小麦粉をほぼ100%使用しているベーカリーがあります。実際にパンをテイクアウトして食べてみたら、本当に美味しかったので、食べ物の力が強いね!と思いました。
温泉地にある本屋ホテル
次は、「松本本箱」という宿泊施設の建物に向かいます。松本本箱は、源泉かけ流しの露天風呂が全室に付いたデザインホテルで、1階にブックストアを併設しています。1階にあるBook store 松本本箱は、12時〜17時まで宿泊者以外の人も入れます。
宿泊者以外の人は予約制となっていますが、基本的にスマホで予約すればすぐにQRコードをスキャンすることができます。「Book store 松本本箱」は、本の道、オトナ本箱、こども本箱などのエリアに分かれ、それぞれのコンセプトに応じた選書も異なります。
早速入ってみました。 外の天気に恵まれない時には、「Book store 松本本箱」で数時間過ごすのも良いでしょう。旅行の時間が限られている訪日外国人旅行者にとってはあてはまらないと思いますが…。
「オトナ本箱」は、以前のホテル大浴場を利用した空間です。写真集やインテリア系の英文書籍などが選定されています。本を読みながら湯船に浸かる気分ですね〜
そして、「オトナ本箱」の前にある「おこもり空間」はこのブックストアの空間の中で一番良い場所だと思います。
半個室の利用は特に予約不要なのでそれぞれ好きな空間を選んで、本の世界に沒頭して、暖かな場所で本を読みながらゆっくりと過ごせます。テーブル+電源が備え付けてある個室を選んだので、プライバシー感もありながら、読書をしてひと休みしました。
お腹が空いたら、同じく1階にあるレストラン「三六七(367)」も選択肢の一つですね。ランチと夕食の利用は宿泊者以外もOKです。
信州のお肉や食材を取り入れたメニューがあり、ランチタイムでは主にハンバーガーを提供しています。広々とした空間でデザイン感が強いですが、食べ物自体はここに来たら絶対に食べてね〜という感じではありませんでした。ご飯を食べる前後に隣の本棚から料理や世界の食関連の本を読めるのが良いですね!
読書の後は日帰り温泉〜
松本本箱のブックストアに引きこもった後、天気が悪かったのですが、日帰り温泉に行こうと決めました。
同じく浅間温泉地にある「湯々庵 枇杷の湯」は日帰り温泉施設です。大浴場と露天風呂もあって、日帰り温泉は一人800円です。湯上りの休憩所も広々としています。
野天風呂も気になりますが、改装中ということで閉まっていました。紅葉の時期の松本は、本当に美しいです。
帰るまでの散策
この日の最後は、松本十帖のCafe & Bar「おやきと、コーヒー」に寄ってみました。
東京・中目黒のコーヒースタンドとのコラボカフェとして関係があるかどうか、はっきりと言えないですが、店内はとても東京っぽい感じでした。店員さんの対応なども含めて、ここでは松本のローカル感が薄めです。
2階のカフェスペースは、ホテルのレセプションとして利用されています。宿泊者もまずここに寄ってから宿泊施設に入る感じです。
今回の旅の感想
結論からいうと、松本の2日目はほとんと浅間温泉でぶらぶらと過ごしました。松本十帖のプロジェクトのリノベーションによって、少し閑散としていた温泉地に店舗をオープンすることで、他の地域の旅行者が明らかに多くなったのは事実です。しかし、松本に来たら必ず寄りたい要素が少ないかもしれません。
宿泊していなかったので言えない部分もありますが、レストランやベーカリー、ブックストアに一つ一つ魅力を感じました。しかし、ここの客層が都市部の人のようでしたら、わざわざ松本の温泉地にきて、都市での空間やインテリアなどを体感したいかどうか、個人的に疑問を持っています。また、ローカルならではの交流や新しい発見などが、今後に期待できたら良いのではないかなと思いました。
秋の松本旅行は、紅葉、グルメ、街並みと温泉も楽しめたので、良い思い出がたくさんできました。週末の旅行としては、とてもおすすめします。今度は、さらに松本近辺の町を散策し、少し長めに滞在したいと思います。
浅間温泉へのアクセス
松本駅(お城口)から32系統バス「信州大学経由、浅間温泉線」に乗車し、「浅間温泉」バス停を降りるとすぐです。乗車時間は約30分です。
今回の寄り道スポット
松本十帖 「松本本箱」「小柳」
住所:長野県松本市浅間温泉3丁目13-1
営業時間
Book store 松本本箱:12:00-17:00(宿泊者以外の利用)
レストラン367ランチ&カフェ:12:00〜16:00
ALPS BAKERY:10:30~19:00(水木曜日定休)
公式サイト
松本十帖 「おやきと、コーヒー」
住所:長野県松本市浅間温泉3丁目15−17
営業時間:10:00~22:00
湯々庵 枇杷の湯
住所:長野県松本市浅間温泉3丁目26−1
営業時間:9:00~21:00
料金:大人800円、子供500円
公式サイト