行列は尊敬の物語である。ベトナム人が日本の行列文化について感じたこと
日本文化といえば、日本人が行列している姿は世界的に有名です。実はこれ、日本人の忍耐力や規律正しさを褒めるために使われているんです。
しかし私自身は、この「待つ文化」にはもっと深い側面があると考えています。私は和菓子体験の旅を通して、行列は尊敬の物語であることに気づきました。今回は、日本で最も有名なお団子屋さんの1つ、京都の「みよしや」で待っている間に、私が考えた流れを詳しく説明していきます。
みよしやは、食べログの和菓子カテゴリーで上位に表示される店舗の一つです。京阪電鉄の祇園四条駅からすぐのところにある、集客の面からはとても良い場所です。メニューは、みたらし 団子のみ。ご存知のように、団子は餅とみたらしのタレだけのシンプルな和菓子で、日本全国、コンビニエンスストアでもどこでも手に入ります。
それだけに、私の興味をよりひきつける和菓子でした。ここに行列ができる理由はひとつではないと思います。お店のことを調べていて、まず疑問に思ったのは、なぜみたらし団子のようなシンプルなお菓子を買うのに1時間も待つのだろうということでした。
私の出身地であるベトナムでは、このように料理を待つということはあまりありません。どんなに人気のあるレストランでも、30分も待てと言ったらお客さんは帰ってしまい、別の店を探すでしょう。日本のように店やレストランの前に長い行列ができることはほとんどないです。その理由は、私たちが「体験は代替できるもの」と考えているからだと思います。
そんな私の疑問を解消すべく、平日、開店30分前の21時ごろにみよしやへ行きました。(このお店は夜しか営業していないお店です。)予定では、下見をして、近くで軽く夕食を買うつもりでした。ところが、すでに3組が並んでいました。店員は一人だけで、彼女は皆に「店は22時まで開かない。」
とアナウンスしていました。しかし、この日、私はこの店を体験し、記事にすることを目標にしていたので、仕方なく行列に並びました。 周りを見渡すと、みんな静かに列に並んでいました。
列に並んでいると、通りすがりの人が「いい店だね」「こちらのみたらし団子がすごくおいしいよ」とささやくのを聞こえてきました。それが、私の中の興奮を高めてくれました。「これが行列ができる理由のひとつなのだろう。」「きっと、この店に期待しているのだろう。」
「待っていた甲斐があったと思えるほど、団子がおいしくあってほしい。」と考えていました。
そして、ようやく団子を手に入れました。
注文した商品をさっそく食べてみました。今まで食べたみたらし団子の中で一番おいしかったです。タレは温かく、あっさりしていました。甘くてナッツのようなきな粉との相性もよかったです。団子は、一口サイズに収まる小さなものでした。焙煎もしっかりしていて、柔らかいのに歯ごたえがあります。行列を見ながら、このおいしいみたらし団子を食べるために、待つ時間があったことを一瞬で理解できました。
同僚と行列文化について話したとき、興味深い理由を教えてくれました。それは、その店の価値を理解することです。私がそうであったように、「みよしや」のような場所に来る人たちは、その店の歴史を探し、理解するグルメな人たちです。職人の仕事を鑑賞するステップとして待つことを楽しみ、かけがえのない体験と感じるのです。
この理由には、私も納得せざるを得ません。同じルーティンを長く続けるのは、品質を管理する意図があるのではと思います。品質が保証されているという信頼があるからこそ、人が集まり、長い時間待つことができるのでしょう。このように、職人を大切にする文化は、本当に素晴らしいことだと思います。
最後になりましたが、お団子はとてもおいしかったのですが、このお店は観光客の外国人の友達には紹介しずらいです。なぜなら、開店時間が不明確で、行列が絶えない店は、特に日本に一度しか来ないような人たちにとっては、旅行先で満足度を下げることになるかもしれないからです。おいしいものを食べるという素晴らしい体験を共有するために、おいしいお店がもっと身近になることを心から願っています。